ブルーズの誕生

  眠れねえよお。いつの間にか、もう八時かよ。本を読む気にもなれねえし、別のヤルコトやる気もしないし、ヤルコトの下書きをガリガリと辞書を引きながら書いた。書いたら、さらに眠れねえよ。

  「不戦敗」なんてな、不埒でありながらも、正論まっとうな言葉を発せられ、それがいちいち俺の胸に突き刺さり。てめえは、言葉で俺を殺す気か!!・・・泣きながら、噛み締めたよ。バーカ。

  眠れねえもんだから、E調子のブルース・ハープを引っ張り出してきて、ベランダから世界の皆様に、俺のブルースを聞かせてやろうと思ったのだが、昔、吹きっぱなしで放置していたそれは、鳴らねえ!!!プハウ、プハって、風呂場のヘッポコ屁か!バカ。で、しょうがないから、横にあったハープを手に取り、吹いたら明るいC調子であったわけで、「若者たち」なんかを無毒に吹き散らす俺。

  俺はピエロか!ああん?くそったれ。こういうときに、後世に残るブルージーなブルーズができあがるのじゃないかな(´・ω・`)、なんてなのは幻想だ。真実であるならば、ブルーズって敗北の音楽じゃあるめえか。ブルーズってのは、懐古の叫びでありながらも、未来をことほぐ歌なんだよ、バーロー。決して、敗北の呪詛じゃないやい。

  さて、クソして寝るぞ、俺。

(本稿以上)