眠れぬ夜に褌洗う

  夜中に目が覚めて、為す術も無く、困惑していた私。先日来捜し求めていた、坂口安吾の「評伝」を本棚で探していたのだけど、みつからない(´・ω・`)。でも替わりに坂口安吾「暗い青春・魔の退屈」が出てきた。

暗い青春/魔の退屈 (角川文庫 緑 100-1)

暗い青春/魔の退屈 (角川文庫 緑 100-1)

  件の評伝は、段ボール箱に放り込んだまま、どこかに隠れているんだろうなあ、としょんぼりしたけど、この本も覚えてはいないけれども、そういえば、「読みたい本であったよね」と思い込んで、引っ張り出してきた。

  茶けて腐りかけた巻末の年譜を読むと、昭和30年1月に「狂人遺書」を『中央公論』に発表して、同年2月17日、49歳で永眠したそうな。先人の生死に興味はないが、「意外と長生きしたんだなアンゴさん」と思った。

  そして、id:noon75を読んで、「ああ、中上健次は46歳で他界されたのか」と思った。で、下記のエントリから引用。

http://d.hatena.ne.jp/noon75/20060816/1155747645
中上がデビューしたのはもう三十年以上前、ワープロもパソコンも何も存在しなかった時代である。中上がその小説を書くのに使っていたのは、なんと集計用紙であった。羽田や工事現場でフォークリフトを運転し、荷物の積み下ろしをして妻子を食わせていた中上は、ズボンの尻ポケットにこの集計用紙をたたんで突っ込んでいた。そしてそれを休憩時間や、昼休みや、空いた時間に取り出して、人に見えないところで書いていたということである。つまり、いつどこでも書けるように、である。机どころか、ありとあらゆる場所が中上の書く空間だったのである。

  人生の幸。悪いけど、そう思うよ。端から見たバカな俺の言説だけど。涙をこらえながら、書いてる俺、33歳。もうじき34歳。俺は、49歳、あるいは46歳で、彼らになれるのか、彼らに比すべきこともあろうはずがなかろうが、何かを残すことができるのかな(´・ω・`)とおもう。

  それにしても、捜し求めてやまない安吾の評伝は、どこに逝ったんだよ!!と思い検索したら、これか!?

坂口安吾 (文春文庫)

坂口安吾 (文春文庫)

  本、なんてな、くだらねえモンに頼る?ハヤヤン?って笑うな、そこ!寄る辺無き精神の給油地なんですよ(´・ω・`)

(追記:noon75さんの中上健次特集にTBを送った。話は短く、内容は薄く、悪いが)

http://d.hatena.ne.jp/noon75/20060812/1154677458

(本稿以上)