イースタンユース『365歩のブルース』〜歩くことの切実

感受性応答セヨ  私は、坊主頭だ。

  デップ(死語?)を買う金が無くて、砂糖水で髪の毛をカチ固めた中学時代。デップを買えるようになり、ヌルヌルと頭髪を塗り固めた高校時代。色気もクソも無くなり、スッチャラかしたその後の十数年。昔日の私を知る人々が、現在の姿形を見ると、時の移ろいをしみじみ感じるわけもなく、ビビってしまうと思う。


  さて、本題。坊主頭を三頭そろえたバンドといえば、イースタンユースだ。彼らが久しぶりにアルバムをリリースした。その名も『365歩のブルース』。ブルースだ!ブルースって聴くだけで、耳がトンがってしまうということは、以前書いたと思う。そのブルースが冠されたアルバム。春が来たぜ!!
  ちょっと興奮錯乱気味なので、熱情を冷ますためにTHE NIKKEI MAGAZINEの新譜コーナー(?)から引用してみよう。

パンクと呼ぶにはあまりにも美しいメロディー、横文字を極力排した歌詞。剥き身の自分をさらけ出し、聴き手に訴える。

  うむ。言いえて妙である。しかし、タマげるほどに、入魂された言葉とは言い難い。抑制の咆哮か?だが、レビューは続く。

約一年半ぶりの新譜のメッセージも極めて明確。「ただ歩き続けること」への確固たる意志の表明である。歩く、悩む、立ち止まる、見上げる、そしてまた、歩く。

  これだね。これくらいの熱さが、イースタンユースを語るにふさわしい体感温度だ。

  実は、このレビューに至るまでに、THE NIKKEI MAGAZINEが語っていたことは、浮世であった。BMWの7シリーズのバカデカ写真広告であったり、LOUIS VUITTON(ローイス・ヴットンと読むこと無かれ!)の品物写真、なにが4.6㍑なのか知らんが、キャデラックSTS4.6㍑、お値段788万円!とかだったりだ。
  それが、最終ページに至りて、”荻窪”ロックスのアルバムレビューに名を借りて、「歩くこと」の大切さを力強く諭す。書き手である攝侍卓という人物、おそらくは編集部内で浮いていることであろう。孤高であろう。しかし、誰よりも地に足をつけて歩くことの切実を知っている人物に違いない。

(本稿以上)


冒頭のアルバムジャケットは、「感受性応答セヨ」という別のアルバムです(表題のアルバム写真がAmazonさんに無かったので代用しました、これも名盤です)。


(注意!!)

下のリンクから本書を購入されると、Amazonさんから私に3%(だったかな?)のお金をいただけてしまい、私がお金持ちになってしまうのでご注意ください。。。

365歩のブルース

365歩のブルース


イースタンユースの全体像を知りたい人は、↓のDVDがしっかりとまとまっていてお勧めです。音楽もさることながら、映像の美しさ。音楽は熱くてヒーリングではないですが、映像美は、ヒーリング映像です。観ているだけでも「ああ、美しい世界だな、この世も捨てたものじゃないよね!」って思うことウケアイです。

アーカイブス 1997-2001 [DVD]

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