ことのは騒動2.0

 「あちら側」と「こちら側」。

  というと漫画「迷走王ボーダー」を思い出してしまうのですが、最近では、web2.0(死語?)から派生して、使われることが多いですね。例えば、マイクロソフトは「こちら側」の企業戦略であるのに対して、グーグルは「あちら側」の救世主であるという具合で、どうも「あちら側」が少しカッコいいみたいです。もちろん、使って許されるのはネット世界の中だけで、現実世界で「この企画は、こちら側っぽいからダメですよ。web2.0志向で、あちら側に行って勝負しましょうよ!!」なんて言おうものなら、文字通り「あちら側」に放置されてしまうでしょう。

  さてアルファブログ世界を阿鼻叫喚の渦に巻き込んでいる「ことのは」問題。アルファ御大である湯川先生(ノーベル博士ではないです)にまで飛び火して、どうなることかと気になっていました。いや、正直、野次馬な性格なので、わくわくしていたものです。ところが、さすがは先生。沈黙は金なりの格言どおり、「黙して語らずに勝るものはないよね、千日手」な戦法で、このままフェードアウトかな?と思っていたら、またまた燃料が投下されました。こちらです。

  この燃料エントリは、「ことのは」さんに対して、「市民ジャーナリスト(だっけかな?)を目指している人」さんと第三者の二人がインタビューを試みたというお話です。なぜ、第三者が介在するのか?というと、「ことのは」さんも「市民ジャー」さんも騒動の渦中の人なので、中立的な立会人を用意したという絵図ですね。さて、大仰な舞台設定と四時間にも及ぶインタビューによって、問題(簡略化すると「ことのは」さんバッシング)は解決されたか?というと、ブログ&ネット世界の見方は厳しいようです。例えば、BigBangさんのこのエントリを読むと、今回の”インタビュー”は、ヤブヘビになってしまった感があります。同じく、BigBangさんの続くこちらのエントリや、第三者R30*1「火中の栗を拾って、俺って偉いでしょ。ね?」エントリを読むに至って、ミイラを取りに行ったR30がミイラになってしまったのか元からミイラだったのか、さて?な感じです。

松永氏だけの問題でも、アーレフ信者と被害者との問題でもなく、おそらく日本人全員の問題だからだ。自分自身の過去の反省をうやむやにしてきた我々日本人自身が背負っている十字架を見ずにオウムを罵倒する人は、まさに自分を嘲っているのと同じである。

  ・・・合掌。なんか一応日本人である私も含めて、日本人全員の問題に昇華してしまいました。いえ、R30の「ウェブ進化論」書評なんかは、「web2.0万歳!」が蔓延する雰囲気の中で、実に客観的に書かれていて大好きだったんですけどね。うむ。どうも「あちら側」、「こちら側」って考えすぎて、現実世界でもあちら側に逝ってしまったのかなあ・・・。是非とも、こちら側に戻ってきて、素晴らしいエントリを書いてくださいと思っています。


  以上、ブログ世界の片隅の話なので、わからない人にはわからないでしょうし(ちょっと偉そうですね)、わかったところで、現実世界で何もイイコトはない話でした。

(本稿以上)

 

  


  

*1:コメント欄を開放しているように装って、カキコミ規制をしているアルファブロガアだから呼び捨てです^^